参列しない風習

「○○は火葬場・葬儀に行ってはいけない」という風習は地域によって色々な形で見受けられます。

親より先に子供が亡くなったときは両親は火葬場に行かない、故人の妻は火葬場へ行かない、妊婦は葬式に参列・会葬してはいけない、等、実際にそうされているかどうかは別として、その地方独特のものや全国的によく聞く習俗もあります。

この1つ1つの「○○は行ってはいけない」には、それぞれ理由があるのかもしれません。

例えば、子供の火葬に両親は行かない、というしきたりの場合、子供に先立たれた親を気遣ってのこととも捉えられます。親より先に子供が亡くなることを「逆縁」といいます。年齢の順番通りならまだ心の整理もつくかもしれませんが、親にとって自分の子供が先に亡くなるという悲しみは耐え難いものでしょう。火葬場でこれ 以上悲しまないようにという気遣いからきたもの、ともいえるかもしれません。妻が夫の火葬場へ行かないというのも、同じ意味合いがふくまれているのではないでしょうか。妊婦はお葬式に参列しないというのは、昔はお葬式といえば長時間の重労働でしたし、参列する側だった場合も手伝うことが多く大変だったと思われます。また、暑さや寒さが厳しい時期の参列は辛いものです。そういった過酷な場所へは行かなくてもいいようにという気遣いから、このような言い習わしが生まれたのではないかと思われます。

最近ではグリーフ(死別からくる悲しみ)への考え方も変わりはじめています。このような、葬儀に参列しないでいいという習慣、気遣いはむしろ遺族のためにならないのではないか、という意見もあるようです。家族や伴侶の死は大変な悲しみを伴いますが、死と向き合い時間がかかっても受け入れることで、その後の人生の一歩を踏み出せるという意見もあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です