形式の変化

近年、お葬式でよく見られている「葬儀・告別式」という表記ですが、これは、時代による「お葬式」の簡略化によるものとされており、昔は別々の日に行われていた2つの儀式を簡略化し、同じ日に葬儀と告別式を行う形へと変わっていったという背景があるのではないでしょうか。しかし近年でも、著名人のお葬式というように、大規模で営まれるような時には「葬儀」と「告別式」を別に行うというのを見かけるようですが、本来は、こちらが正式であったと言われています。またこのように2つの儀式を同時に行うようになったとはいえ、僧侶の読むお経は、実は「葬儀のためのお経」と「告別式のためのお経」といったように、全く別のものを読んでいると言われています。葬儀の簡略化が進む近年「葬儀」と「告別式」をまとめる上、初七日の法要といったものも同じ日に行うというお葬式も見られるようになっているようですが、こういった場合にも、僧侶は「葬儀のためのお経」「告別式のためのお経」「法要のためのお経」という3種類のお経を読んでいると言われています。近年では、効率化が図られ、正式な形式はあまり見られなくなったようですが、正式には、「葬儀」の後、僧侶は一度退室し、再び入室してから「告別式」が始まるといったような儀式の区切りを設けていたと言われています。また同じ様に、意味と内容が変わってきた葬送儀礼として「密葬」が挙げられるでしょう。これは現在では、遺族や近親者というような少人数だけで「火葬式」だけのみ行い、一般の会葬者は招かないというようなお葬式を指しているようですが、本来は「本葬」に先立って行われていたものであるそうです。そもそも、年末年始などに人が亡くなったときなどに行われていた葬儀の形式であったと言われているようです。